エルフ語変換
このページでは指輪物語に登場するエルフの言葉(シンダリン・クウェンヤ)を適当なカナ表現に変換するためのフォームを提供しています。
エルフ語変換フォーム
使用方法
- このフォームはJavaScriptを使用して実現されているため、JavaScriptが使用できない環境では動作しません。
- アルファベット表記のテキストボックスにアルファベット表記のエルフ語を入力し、変換ボタンを押してください。
- 長音符のついた母音
(á・é・í・ó・ú・â・ê・î・ô・û)
を表現するには母音の後にそれぞれ単引用符("
'
")やキャレット("^
")を書いてください。
例:Círdan→Ci'rdan
、Nazgûl→Nazgu^l
。
変換規則について
カナ表記への変換は以下の規則に従っています。規則は指輪物語追補編Eの記述に基づいています。
子音
- C
- C は常に/k/の音を表す。従ってカナ表記ではカ行で表記する。
- CH
- CH は軟口蓋摩擦音を表す。日本語には相当する発音が存在しないため、ハ行の音で代用する。新版シルマリルの物語に倣い促音便を用いない。
- DH
- DH は英語における有声の th の音を表す。日本語には相当する発音が存在しないため、ザ行の音で代用する。
- F
- F は通常 /f/ の音を表す。カナ表記では「ファ」「フィ」「フ」「フェ」「フォ」で表記する。
- ただし語尾の F は /v/ の音を表す。仮名書きでは「ヴ」で表記する。
- G
- G は give や get の g と同じ音(/g/)を表す。カナ表記ではガ行で表記する。
- H
- H は単独で子音として用いられた場合 /h/ の音を表す。カナ表記ではハ行で表記する。
- I
- I が語頭でかつ母音が続く場合は you の y と同じ音を表す。カナ表記ではヤ行で表記する。
- K
- K は C と同じ音価を、KH は CH と同じ音価を持つ。エルフ語以外で用いられる。
- L
- L は英語における語頭の l と大体同じの音を表す。カナ表記ではラ行で表記する。
- LH は無声の l だが日本語表記では区別しない。
- NG
- NG は finger の ng と同じ音を表す。
- PH
- PH は /f/ の音と同じ。カナ表記では「ファ」「フィ」「フ」「フェ」「フォ」で表記する。
- QU
- QU は cw と同音。
- R
- R は巻き舌の r。カナ表記ではラ行で表記する。
- RH は無声の r だが日本語表記では区別しない。
- S
- S は常に /s/ の音を表す。カナ表記ではサ行で表記する。
- TH
- TH は英語における無声の th の音を表す。日本語には相当する発音が存在しないため、サ行の音で代用する。
- TY
- TY は英語における tune の t に似た発音を表す。
- V
- V は /v/ の音を表す。ただし語尾には用いられない。カナ表記では「ヴァ」「ヴィ」「ヴ」「ヴェ」「ヴォ」で表記する。
- W
- W は /w/ の音を表す。
- HW は 英語における white の音(/hw/)を表す。
- Y
- Y が子音として用いられる場合、you の音(/y/)を表す。カナ表記ではヤ行で表記する。
- HY は huge の h の音を表す。
- 二重子音
- 子音が重なる場合、二重子音・長子音をあらわす。新版シルマリルの物語に倣い l, r を除き即音便であらわす。
- Z
- Z は/z/の音。カナ表記ではザ行で表記する。
母音
- I
- I の発音は英語の machine における i の発音と同じ。カナ表記ではイ段の音で表記する。
- E
- E の発音は英語の were における e の発音と同じ。カナ表記ではエ段の音で表記する。
- A
- A の発音は英語の father における a の発音と同じ。カナ表記ではア段の音で表記する。
- O
- O の発音は英語の for における o の発音と同じ。カナ表記ではオ段の音で表記する。
- U
- U の発音は英語の brute における u の発音と同じ。カナ表記ではウ段の音で表記する。
- Y
- Y が母音として用いられる場合、フランス語の lune の u と同じ発音。
- アクセント記号
- アクセント記号(鋭アクセントや曲アクセント)のついた単語は長音となる。
- 語尾のE
- E が語尾に来る場合、決して発音は省略されない。
- er, ir, ur
- (語尾あるいは子音の前の) er, ir, ur は半母音のようにあらわす。
- 二重母音
- 日本語では二重母音は存在しないため、それぞれの母音を続けて発音する。
- AE, OEも他と同じく続けてそれぞれ母音 a-e, o-e の組み合わせとして発音する。「この音は英語には存在しないためそれぞれ ai, toy の oyのように発音してもよい」という記述があるが、日本語ではそのような問題は存在しないため、それぞれアイ、オイとはしていない。この点は「新版シルマリルの物語」と異なっている。
- -AR, -OR
- 新版シルマリルの物語に倣い、語尾が -ar, -or となるときは r の前の母音は長音記号で表す。
- AW
- 語尾の au の発音は AW と表記される。
参考資料
- The Lord of the Rings part 3 The return of the king : Appendix E Writing and Spelling - J.R.R. Tolkien
- The Silmarillion - J.R.R. Tolkien
- 新版シルマリルの物語 - J.R.R.トールキン 田中明子訳
- 赤龍館『指輪物語』追補編E書記法